北海道旅行で人気の道南地方。道南の主要な観光地と言えば、札幌・小樽・函館です。札幌の祭りを紹介しましたが、函館でも多くの祭りがあります。

● はこだてクリスマスファンタジー

函館市末広町の金森赤レンガ倉庫群前の海上に、毎年12月1日からクリスマスである12月25日まで、20メートルを越えるモミの木のツリーを設置し街中にイルミネーションを施すイベントです。大きなモミの木のツリーは、函館市の姉妹都市であるカナダハリファックス市から毎年寄贈されており、約1万8000kmの距離を越えた友情により続けられています。1998年、当時の青年会議所理事長が発案し、2012年には15回目を迎えました。
約5万個のイルミネーションで彩られたツリーは函館湾上でひときわ輝きを放ち、周辺の赤レンガ倉庫群もライトアップされ、クリスマスムードを盛り上げています。
期間中は、ステージでのコンサートや巨大なウォールアート展示、市民の自宅イルミネーションを表彰するコンテスト、函館の街の散策ツアーやなど様々な催しも開かれ、街をあげて冬の函館をあたたかく灯しています。イベント期間中はツリーの点灯式とともに毎日花火が打ち上げられ、光と花火の競演が楽しめます。

http://www.hakodatexmas.com/

● はこだて冬フェスティバル

はこだてクリスマスファンタジーと同時開催されるライトアップイベントです。こちらは12月初めから2月の終わりまでの期間、元町の教会エリアや函館名物である坂の風景をイルミネーションで照らします。
函館市民の手作りキャンドルを市内の各所に配置し、道中を幻想的な雰囲気で包む「光の小径」の日もあります。

http://www.hakodate-illumination.com/

●五稜星の夢イルミネーション

特別史跡五稜郭の堀を約2,000個の電球で飾る、市民ボランティアによるイルミネーションイベントです。「地上に降りた大きな星」をコンセプトに1989年からスタートしました。
はこだて冬フェスティバルと同時期の12月初めから2月の終わりまで開催されます。

http://www.ikamesi.com/hosinoyume/

● 函館港まつり

毎年8月1日から5日までの5日間開催される、函館最大の夏のイベントです。函館港から約3000発が打ち上がる「道新花火大会」や、約2万人の市民が街を練り歩きながら「函館港おどり」「函館いか踊り」を踊る「ワッショイはこだて」、神輿や山車のパレードなど、函館市一円が市民総出で賑わいます。
この祭りは昭和10年から始まった歴史ある祭りです。発祥は、その前年にあった「函館の大火」で意気消沈した市民を元気付けようと始まったものでした。市街地の実に1/3を焼き、死者も約3000人と大打撃を受けた事故でしたが、当時の海運業組合長が開港77年の喜寿である昭和10年に合わせ「開港記念日」を制定、盛大な祭典で復興の機運を高めようと始めたのです。その意気に電力会社や自動車協会も賛同し、花電車や御座船を供出して行進させ、祭りの盛り上げをバックアップ。

人々は提灯行列や港踊りに毎晩参加するなどして、街は大いに賑わい、第1回函館港祭りは大盛況に終わりました。その後途中、戦時中の中断もありましたが、函館の夏の行事として定着したのです。市民参加型の祭りのため、約70年の歴史の過程でユニークな企画が次々と生まれています。老若男女が練り踊る「函館いか踊り」も、1981年に有志が考案し広がりを見せていった“市民発”のムーブメントでした。2009年には箱館開港150周年を迎え、元祖貿易都市としての気概を国内外にアピールしました。これからも市民の手による更なる広がりが期待される祭りといえそうです。

http://www.hakodate-minatomatsuri.org/